SESSION 2 #主権者教育 編

NPO法人企業教育研究会(ACE)が20周年を記念し開催している連続トークセッション「日本の教育をアップデートする」。毎回、たくさんの方にご来場いただいております。

その中には、日頃からACEの活動を支えてくれている学生インターン生の姿もあります。こちら「楽屋裏トーク」は、教育の未来を担う学生たちが、教育界の重要テーマについて何を思ったのか聞いてみようという趣旨でつくられたコーナーです。

※ SESSION 1 #起業家教育 編 はこちら

5月20日に行われたSESSION 2 のテーマは「主権者教育」でした。学生たちは「主権者教育のアップデート」について、何を思ったのでしょうか?(聞き手:阿部学/ACE副理事長)


今日はよろしくお願いします。ケントさんとアヤネさんは、前回に引き続きご参加いただいています。ありがとうございます。

はい。2回目になります。今日もよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

今回もACE西千葉オフィスにて。

今回は、もうひとり、ACEの現・スタッフで、元・小学校教員、さらには元・学生インターン生でもあったエリさんにも参加してもらっています。エリさんは、学生インターン生の頃はどのような活動をしていましたか?

北から南まで全国あちこちの学校で出前授業をしていました。小学校だけじゃなく、中学校でも、高校でも、授業をさせてもらいました。色んな経験ができて、とても楽しかったですよ!

その後、小学校の先生になられたとのことですが、「ACEでの経験が役立った!」ということはありましたか? やや誘導的な聞き方ですが(笑)

そうですね(笑)。先生になってからも、「授業を面白くしたいな」といつも考えていました。淡々と授業をするんじゃなくて、算数の問題を目の前の子に合うように変えてみたり。ACEで「授業を演出する」ということを学んだからかなと思います。

「授業を演出する」……なるほど。

あ、自分が学生の頃に担当していた出前授業を、先生になってから自分の学校でやってもらったこともありました! 自分で管理職に提案をして。その時のことは、子どもたちもよく覚えてましたね。


小さな「主権者教育」は可能か?

では、イベントについてお話を聞かせてください。SESSION 2 のテーマは「主権者教育」でした。前回の「起業家教育」もそうですが、学校現場にはまだ根付いていない言葉かもしれません。「主権者教育」について、どういうイメージをもっていましたか?

これまでは、「主権者教育って何だろう?」と思っていました。

やっぱり「選挙についての教育」というイメージでした。ちょうど18歳選挙権に関係する世代でもあったので、実際にそういう教育を受けてきました。大きなホールに集められて、外部の方のお話を聞くというのが多かったです。大学生になってからも、模擬選挙の候補者役として、小学校にボランティアに行ったことがあって、今もそういう「選挙についての教育」が多いのかなあと思っていましたが……。

今は違う印象ですか?

登壇者の郡司日奈乃さん(千葉大学)のアドボカシー研究を拝見する機会もあって、そもそも「主権者教育」では「社会を変える」ということが目指されていて、社会を変える方法は選挙だけじゃない、アドボカシーとか色々な方法があるということを、おぼろげながら理解してきた感じです。

私も郡司さんの研究を知って「社会を変えようとする教育」というイメージをもつようになりました。

最近になって、「主権者教育」のイメージが刷新されたということですかね?

でもまだ分からないところもあって。アドボカシーをするとしても「どういう道筋でやるんだろう?」とか。海外の事例もたくさん紹介されていましたけど、自分たちがやるとしたら「具体的にどうするだろう?」と考えていました。「社会を変える」という大きい枠は分かったけど、細かい所をもっと知らなければと思いますね。

「社会を変える」ということなので、かなり「大規模」で動くものというイメージを受けました。でも、もっと身近なところからできることがあったらいいなとは思います。有名な方や偉い方と何かやっているという事例が多いけど、もっと小さいことでも、「社会を変える」って体験ができたら。難しいのかもしれないですけど。


「主権者教育」とは、社会を変える「過程」である!?

今、話を聞いていて、前回の「起業家教育」も、今回の「主権者教育」も、似ているところがあるなあと感じました。何かを「変える」ことが大事なのかな?

何かを「変える」ってことだけじゃなく、変えようとする「過程」の部分が大事なのかなあと思います。「選挙だけでは何も変わらない」とも言われるけど、自分にどういう思いがあって、どういう理由でこの人に投票したいかと考える、その「過程」はすごい大事なことだと思います。

どこまで言っていいか分かりませんが(笑)、高校時代は明らかにおかしな校則もあって、生徒も先生も「バレずにやる」ことが現実に許容されていて、それもひとつの「何かを変える」ことだったのかも。

そうした「社会を変える」営みを、裏ではなく、学校の中でまっとうにやれる機会があるといいのかもしれませんね。

校則についても、もしかしたら「言ってもしょうがない」みたいな感覚があるかもしれないけど、自分の経験では、生徒総会とかで「粘り強く言ってみよう」みたいな機会もあって。……そのときは先生の影響も大きかったかも。「変えてもいいじゃん」みたいに、生徒の意見を拾ってくれる先生もいました。

やはり、大人(先生)の役割は重要ですかね。

「校庭でサッカーをしたい」みたいなちょっとした話でも、先生が「どうせ職員室で通らない」と思わないことが大事だと思う。子どもたちが遊びのルールを自分たちでつくるように、大人もちゃんと話し合っていかないといけないかなあ。

必ずしも政治家に訴えなくても、「こういうことをしたい」と子どもの声を聞いて、ちゃんと訴えたら変わるという経験をさせてあげたいよね。GIGAスクールでのタブレットの使い方もそうだし。私は、それこそ「主権者教育」だと思うけど。

委員会とか、今ある色々な制度もうまく使えたらいいですよね。

色々な意見をいただきました。最後に、「主権者教育のアップデート」へ向けて考えたことがあればぜひ教えてください。

簡単に多数決にするんじゃなく、ひとりひとりの話をちゃんと聞こうということは、多くの学級でやっていることだと思う。小さいことだけど、そういうことを続けていけたらいいと思います。

「主権者教育」では、「授業」という形にこだわらず、できることを探す必要があるかも。

明らかに「マインド」の話ですよね。今の枠組みの中で、もっとやれることがあるのではと思います。

ACEとしても「主権者教育」として何ができるのか、大きな宿題を得た気がしています。今日は、たくさんの意見をどうもありがとうございました。

【全員】ありがとうございました〜!

To be continued……

SESSION 3 #いじめ


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