2023年11月7日(火)、千葉県のある公立中学校2年の生徒の皆さんへ、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下SME)と企業教育研究会とでお届けしている「音楽業界の仕事について」の出張授業を実施しました。
この授業は、エンタテインメント分野を多角的に手掛けるSME社員と共にお届けするプログラムです。あるアーティストの楽曲がみなさんの元へ届くまでを、SMEやグループ会社の社員として関わる方のインタビュー映像を交え、各職種のイメージが持てるよう紹介をしています。
子どもたちにとって身近で関心も高い音楽をテーマに、キャリア教育の一貫で活用いただける授業プログラムです。
本blog記事では、授業の様子を紹介します。
※2023年度分の授業受付は終了しました。
総合的な学習の時間を用いたキャリア教育の一環でお招きいただいたこの日は、『働くこと2~色々な職業を知ろう~』という学校企画の一環で実施され、本プログラムを希望した生徒の方々が教室に集まってくれました。
まずは会社説明。ソニーミュージックグループは音楽ビジネスが中心でありつつも、アニメ制作やライブホールを運営する会社があるなど、20社のグループ会社が集まって成り立っていると説明がありました。華やかでインパクトある流石の映像に、みなすっかり惹き込まれてしまいます。
そして、今や配信が中心でスマホ等を用い誰もが簡単に即時に楽しめる音楽ですが、音楽業界のスタート時に扱っていたというレコードに焦点を当て、音楽が広く親しまれていく歴史を振り返ります。
レコードの発明は画期的な出来事で、かつてはコンサートなどリアルで聞くしかなかった音楽が録音可能になり、実際の場所に行かなくても楽しめるようになりました。その後、記録方法はどんどん進化しCDなども出現しましたが、現在一般的になった配信は2000年前後にスタート。これにより、物理的な物を所有しなくてもデータで音楽を楽しめるようになり、定額制ストリーミングなど、音楽の配信形態が変化したと説明を受けました。
授業では、実際にレコードプレーヤーでレコードを聴きながら、振動が音に変換されていることを説明。また、全員に本物のレコードを直接見て触っていただきました。
レコードの説明や音楽配信の振り返りを通して、音楽業界の主たる仕事は音楽を記録し多くの人へ伝えることと、時代とともに音楽の聴き方は変化しても仕事の本質は変わらないことを学びました。
授業後半は、音楽業界の具体的な仕事内容について知る時間です。
ソニーミュージックに所属するアーティストの実際のレコーディングやライブの映像を通して、全体を統括する総監督的存在のアーティスト&レパートリー(A&R)、アーティストに寄り添い全面的にサポートするマネージャー、レコーディングに具体的指示を出すディレクター、マイクや録音環境の調整などをするレコーディングエンジニア、MVに関わる照明、スタイリストやヘアメイクなど多くの撮影スタッフ、これらのサポートにより、アーティストは表現に集中できることが紹介されました。
また、楽曲やMVが完成した後に世の中に広めていくプロモーター、効果的な販売方法を検討する営業販売推進、一つひとつの職業について、活躍している方の仕事中の様子やインタビュー映像と共に、各職業についての具体的なイメージを得たり、その仕事ならではのやりがいについて学びました。
最後は、授業に来てくださったSME・鳥本さんに生徒から質問タイム。
鳥本さんからは、ソニーミュージックはエンタテインメントを届けている会社なので、何でも楽しんでやる気持ちを持っているスタッフが多いというお話がありました。
【授業をご担当いただいた教諭より】 キャリア教育の中で生徒たちが自らの体験を通して、働くことを理解し、意欲を高めていくことは大切だと思っています。今回は音楽という生徒の関心の高い職種から、誰しもが見聞きしたことのある企業様に来ていただき、生徒たちは授業へ積極的に参加していました。また講話いただいた内容も仕事の表面的な部分だけでなく、どのような人たちがつながり合って仕事をし、社会をつくり上げているのか分かるものになっており、労働に対するイメージも楽しく充実したものになったと思います。様々な工夫、ご配慮をいただきながら価値の高い授業をありがとうございました。 【SMEご担当 鳥本さまより】 日常的に音楽を聴いている学生さんは多いと思いますが、その裏側のお仕事を知ってもらう機会はあまりないと思うので、今回このような機会をいただけて大変ありがたいです。今回の授業をきっかけに、音楽業界の仕事に興味を持ったり、より音楽を好きになってくれると嬉しいです。 |
流行りの音楽などに目覚めるお年頃でもある中学生。華やかな音楽業界に憧れを抱く生徒さんもいたのではと想像しています。
生徒の皆さんにとって関心の高い業界を通して、なかなか知ることのない具体的な仕事の流れや内容を知り、音楽業界やそれに限らずとも仕事そのもののイメージが膨らむきっかけになれば嬉しく思います。