2025年8月29日、中央区立佃中学校にて「デジタルシチズンシップ教育」をテーマにした教員研修を担当させていただきました。今回ご参加くださったのは32名の先生方。スマホやインターネットとのより良い関わり方を、先生方と一緒に考える貴重な時間となりました。
| 日時 | 2025年8月29日(金曜日) |
| 場所 | 中央区立佃中学校(学校名) |
| 対象 | 教員(対象者:生徒、教員など)の皆さん 32名 |
| テーマ | デジタルシチズンシップ教育 |

千葉県の元教員で小・中学校で25年、行政9年、通算34年間勤務。
平成15年に 千葉大学教育学部発の教育NPOである「NPO法人企業教育研究会」の立ち上げに関わり、以降理事として企業と連携した授業開発を中心に活動。
令和3年度末をもって富里市立富里南小学校の校長を定年より5年早く退職し、令和4年度から「NPO法人企業教育研究会」で授業開発研究員として勤務し、企業と連携してキャリア教育や食育、情報モラル教育等々の授業開発を担当。
その傍ら、千葉大学や敬愛大学で教職を目指す学生に教鞭をとったり、千葉県教育庁情報モラル授業派遣講師や千葉市のアントレプレナーシップ教育事務局を担当したりする等している。
私が中学校に初めて勤務したのは2018年度のことです。SNSをめぐるトラブル指導をした翌月に、また同じようなトラブルが起きる。そんな繰り返しに、どうしたら根本的に解決できるのかと悩んだことをよく覚えています。
授業を参観すると、生徒たちはグループで「正しい対処方法」をしっかり語っている。にもかかわらず、トラブルは減らない。この経験から「危険だからやめよう」という指導だけでは限界があるのではないかと感じました。
そこで私が意識し始めたのが、「負の側面を避ける」から「どうポジティブに活用するか」へと視点を転換すること。
その考えを土台に、「Facebook」や「Instagram」を運営するMetaの日本法人、Facebook Japanと連携した「デジタルシチズンシップと情報発信」の出張授業が生まれました。
研修では、SNSの好事例を紹介しながら「自分や仲間、社会にとって幸せな使い方とは?」をテーマにディスカッションを行いました。
先生方からは、
「従来の情報モラル教育とは異なる切り口で新鮮だった」
「これからの生徒指導のヒントになった」
といった感想をいただきました。
特に「禁止」や「注意」から一歩進んで、「活用」へと視点を広げることの可能性を感じていただけたことは大きな成果だと感じています。
研修を通じて改めて実感したのは、大人も子どもも一緒に「どうテクノロジーを活かすか」を考えることの大切さです。
スマホやネットは、避けて通れない存在です。だからこそ、否定ではなく「どう使えば社会をより良くできるか」を問い続けることが重要だと考えています。
今回の研修が、その第一歩になっていれば嬉しいです。
佃中学校の先生方、本当にありがとうございました。