2024年10月11日(金)、江戸川区立清新第二中学校1年生の生徒の皆さんへ、株式会社ブリヂストンと企業教育研究会とでお届けしている「ブリヂストングローバルコミュニケーション教室~世界につながる伝える力~」の出張授業を実施しました。
生徒の皆さんは、とても活発に楽しく授業に参加してくれました。このblog記事では、当日の授業の様子を紹介します。
グローバル化が進み、多様なルーツを持つ人々と関わる機会が増えています。そのようなグローバル化した社会でのコミュニケーションをテーマに、この授業プログラムでは、文化や習慣の違う相手のことを考えてコミュニケーションを取る「伝える力」の大切さ学びます。
授業の中で生徒たちは、外国からきた子どもを日本のイベントに誘うというロールプレイングを通し、外国の子どもの立場、外国の子どもと接する日本人の立場の両方を疑似体験し、その難しさを体感します。また、海外勤務経験があるブリヂストン社員の事例紹介等より、正確に伝える大切さなど、コミュニケーションのポイントについて考えます。
2020年より開始しているこちらのプログラム。学校の授業においては、総合的な学習の時間(国際理解分野、キャリア教育)や、社会科地理的分野「世界各地の人々の生活と環境」の発展学習として、授業2コマ(50分×2)を活用いただける内容になっています。
「ブリヂストングローバルコミュニケーション教室~世界につながる伝える力~」の詳細はコチラ
体育館に集まってくれた生徒の皆さん。まずは、世界130もの拠点を持つグローバル企業・ブリヂストンの紹介や、日本に訪れる外国の方の増加(インバウンド)等の説明を通して、グローバル化とは何か?について理解を深めます。
「実際に海外の人とコミュニケーションを取ったことがある人は?」という講師の質問に対し、少なくない生徒の皆さんの手が挙がりました。聞くと、海外の友人がいる人や、オンラインゲームを通してチャットで交流したことがある生徒もいました。生徒達も、友人たちの話を聞き、身近な日常生活の中でも、様々な国の人と関わる機会が増えていることを確認しました。
グローバル化はすでに身近にあると実感した生徒の皆さん。次は、グローバル化が進む社会で求められるコミュニケーションについて考えます。
海外勤務経験のあるブリヂストン社員2人のインタビュー映像から、日本人の感覚で外国人の同僚にあまりに細かく聞くと、クレームを受けてしまったという日本と外国との感覚の違いや、日本のゴールデンウィークのような大型連休は国によってそれぞれ時期が違うため、それらを考慮して仕事のスケジュールを組んだ事例などを聞きました。海外での具体的な経験を聞き、様々な国の人たちと関わることについてイメージを膨らませました。
そして色々な国の人たちとやり取りをしてきた海外勤務経験のある社員の2人共が、『一番大切なことはコミュニケーションスキル』だと感じていることが紹介されました。
では、いよいよ自分達のコミュニケーションスキルを用いてロールプレイングに挑戦します。
まず生徒たちは、海外からきた子どもを盆踊り大会に誘ってみたけれど、待ち合わせ場所に来ないというアニメーションを見ました。そして、なぜ海外の子どもたちが盆踊り大会に来なかったのかを話し合いました。その理由に対して生徒からは、「盆踊りがどういったものか説明が足りてなかったのでは」という意見や、「大雑把な説明しかしてない」という意見が出ました。
では自分達ならどうするのか?
『海外からきた子どもたちは、自分たちが盆踊り大会に誘ったら来てくれるのか』を体験するため、いよいよグループ毎、招待役、ゲスト役に分かれ、設定された役柄になりきりロールプレイングを開始しました。招待役はゲスト役が盆踊りに来てくれるように一生懸命工夫して誘います。ゲスト役は、プロフィール情報を基に、盆踊り大会に行くか決断をするため、招待役に不安を解消するための質問や、盆踊り大会の会場の条件を確認する質問を投げかけました。
7分間のお誘いタイムを終え、活動についての振り返りの時間。
講師から、招待役を担当した生徒たちに「先ほどアニメを見て感じた問題点をクリアできましたか?」と聞くと、自信をもって挙手できている姿はチラホラという印象です。できた!と感じた生徒もいる様子でしたが、伝え方など難しさを感じた生徒もいる様子でした。
その後、フィードバックシートを用い先ほどの活動を振り返ったり、海外勤務経験者のアドバイス映像から、相手の質問の意図を確認する必要性や、当たり前が違う可能性があることなどのヒントをもらったりし、2回目のロールプレイングに臨みました。
2回目のロールプレイングでは、招待役とゲスト役を交代します。次はバーベキューパーティーへのお誘いです。
2回目ということで、ゲストの誘い方などイメージはできつつも、また違う役割を担うことで新鮮な気持ちで参加してくれている様子の生徒の皆さん。
再度講師から確認した「バーベキューパーティーに行きたいと思った人は?」に対し、1回目よりたくさんの手が挙がりました。
どちらの役も体験することで、よりコミュニケーションスキルの大切さを実感してくれたかな?
まとめとして講師より、様々な国の人と関わる上で、「自分の考えや思いを相手に伝える」、「相手の文化や習慣、考え方をふまえて伝え方を考える」、「あきらめずに相手と対話する」の3つが特に大切なスキルと説明しました。
また、ブリヂストンが大切にしていることとして、ダイバーシティやインクルージョンにも触れ、国籍や宗教だけでなく、車椅子の人や子育て中の人など、多様な背景を持つ人が働けるように取り組んでいることや、それらの人たちが一つのチームとして働くことでより良い企業を目指していることも紹介しました。
最後に、コミュニケーションスキルをみがくためにも、さまざまな人と関わったり、色々なことにチャレンジしたりすることを心がけてみて欲しいと、生徒に向けてメッセージを送りました。
積極的に和気あいあいと授業を受けてくれた生徒の皆さん。
生徒の皆さんも先生方も、素敵な笑顔が印象的な出張授業でした。
‣グローバルなど聞いたことある言葉で、意味を知らなかったから知れてよかった。
‣班のみんなで協力して、相手に伝わるように考えたのが楽しかったです。
‣具体的に説明しないと伝わらないんだなと思いました。
‣当たり前のことが相手には当たり前ではなく、どうやって伝えるのか考えるのが難しかったです。
‣コミュニケーションは簡単だと思っていたが、かなり難しいと思いました。
‣国によってさまざまな違いがあることに気づけました。
‣海外に人とコミュニケーションを取る時は、自分の伝えたいことや、相手の伝えたいことをしっかりと説明し、聞くようにしたいと思います。
‣自分の考えだけじゃなくて周りの人の考えも受け入れていくことが大切だと感じた。
今回初めて応募させていただき、進路学習の一環として、総合的な学習の時間の中で授業を行っていただきました。
多様な人と関わる中でのコミュニケーションの大切さや、相手の気持ちを考えながら自分の考えを伝える力を、実践的に学ぶことができたと思います。用意された教材が、とても細かく理解しやすいもので、生徒の興味を引く内容で作られており、1回目のロールプレイングからスムーズに話し合い活動に入ることができました。事後のアンケートからも「話し合い活動がとても楽しかった」などの意見が多く見られ、楽しみながら意欲的に授業に取り組む姿が見られました。
今後予定している職業体験授業や、2年次に行う職場体験にもつながる大変貴重な経験をさせていただいたと思います。ぜひ来年も経験させたい内容だと感じました。ありがとうございました。
この度はブリヂストンの出張授業に応募頂きありがとうございます。近年では海外から日本に来る方も増えて、街中でよくお見かけするようになってきました。生徒の皆さんが社会人になる頃は今まで以上に海外の人と一緒に働くことが身近になっているでしょう。そういうときにも日頃から相手の立場に立ったコミュニケーションができるよう、今回の授業内容が生徒の皆さんにとってヒントになっていたらうれしいです。
今回ご紹介した「ブリヂストングローバルコミュニケーション教室~世界につながる伝える力~」に加え、ブリヂストンさまとは、環境とものづくりのバランスについて考える授業プログラム「環境ものづくり教室」も展開しています。