仮想世界への没入から得られる学びとは

2025年11月19日、船橋市立若松小学校の体育館にて、教員の方を対象とした研修会「VRを活用した新たな教育の可能性」を開催しました。今回は、Meta日本法人の皆さまとNPO法人企業教育研究会(ACE)が共同で企画・運営を行い、当日は48名の先生方にご参加いただきました。

当日は、ACEの学生スタッフも運営に加わり、VR機材のセッティングや操作のサポートを担当しました。先生方が実際に機材に触れ、活発に意見を交わす様子から、VRへの関心の高さと新しい可能性を感じる一日となりました。

このブログでは、講演の概要をはじめ、実機体験での先生方の反応や、教育現場への導入に向けたディスカッションの内容をまとめました。VRの教育活用に関心をお持ちの先生方のヒントになるよう、当日の様子をありのままにお伝えします。

VRは教室の学びをどう変化させ得るのか

まずは職員の明石さんから、VRやヘッドマウントディスプレイ(HMD)について概要を説明しました。

1.VR(バーチャルリアリティ/仮想現実)とは

VRとは、デジタル技術で構築された仮想空間を、あたかも現実であるかのように体感する技術です 。ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)を用いることで、立体的なグラフィック、ステレオ音声、コントローラーの振動などを通して視覚・聴覚・感覚を人工的に再現し、仮想世界に完全に入り込んだような没入体験を可能にします。また、ユーザーはアバターとして仮想世界に登場し、活動することができます 。

2.進化するデバイスと教育活用の潮流:HMDの歴史

VR体験に不可欠な機器の歴史についても解説しました。

VRの研究は1950年代の巨大な固定装置「センソラマ」から始まりましたが、2012年の「Oculus Rift」の登場や、2016年の「VR元年」を経て、技術は飛躍的に軽量化・高精度化しました。かつては数十万円の予算と高性能パソコンが必要だった環境ですが、現在はパソコンに繋ぐ必要がなく単体で動く「スタンドアロン型」が主流です。今回体験会に用いた「Meta Quest」シリーズのように、5万円程度から導入可能なモデルも出てきており、学校現場でも現実的な導入が検討できるフェーズに入っています。

3.VRの教育活用事例

VRやメタバースの活用は、教育現場や地域活性等へと広がっています。

【国内の活用事例】

地域連携・探究学習:

兵庫県養父市では吉本興業株式会社と連携し、市の観光資源を再現した「バーチャルやぶ」を公開。HMDやPCからイベントに参加できる交流拠点として活用されています。また、長野県松本市の「ばーちゃるまつもと」では、自治体や企業、市民が連携し、商店街や観光名所を再現。一部のコンテンツは松本工業高校の生徒が探究学習で制作しました。

不登校支援・学校運営:

広島市と立命館大学は、VR機器を用いた「メタバース不登校学生居場所支援プログラム」を実施。アバターを用いてワールド体験や制作者へのインタビューを行っています。また、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校では、メタバース上に教室や校庭を再現し、離れた場所にいる生徒同士がグループワークや行事を行っています。

【海外の活用事例】

第二言語学習(スペイン):

イリノイ大学(米)とImmerse社が連携し、スペインの小学校6年生を対象にVRを活用した英語学習を実施。VR空間上のアイテムに直接触れられることで、英単語の学習が促進されました。

ユニバーサルデザインの学習(韓国):

デジタルリテラシー協会が公開している授業案を活用。ユニバーサルデザインの概念を学んだ後、児童生徒がオリジナルのデザイン案を作成し、それを3Dモデル化して発表に活用しています。

4.文部科学省の動向

文部科学省はGIGAスクール構想の下、先端技術の教育活用が推進されています。VRについては、ガイドブック等でVR・ARの解説や事例紹介を行うとともに、VR技術を活用した探究学習、国際交流、バーチャル教室等における不登校支援の実証実践なども進められており、VRは学びのための「新たな選択肢」として位置付けられつつあります。

5.VRで得られる体験とは ~体験会の様子~

実際の機材(HMD)を装着していただいた研修会では、以下のようなアプリを体験しました。

機材についてはMeta日本法人に提供をいただき、Meta職員のみなさま、ACE学生スタッフが手厚くフォローする体制にて進めました。


【体験したアプリ一覧】

けん玉VR: 仮想空間上でけん玉の技を練習するアプリ。
オーシャンリフト: 深海の生態系を360度視点で観察できるコンテンツ。
Multi Brush: 3D空間上に光の筆で立体的な絵を描くことができるアプリ。
       描いた作品の中を歩き回る体験も可能。
Art Quest VR: 美術館など、普段とは異なる別の世界に没入できる体験アプリ。
Safety VR: 危機的な状況を安全な環境で体験し、危険予測を行うことで安全意識を高める学習アプリ。
Cosmic XR: 宇宙空間を体験するコンテンツ。広大なスケール感を直感的に理解できる。
World Lens: 世界を視覚的に学ぶことができる体験型アプリ。
Math World VR: 図形を空間的に操作し、立体的な概念を直感的に理解するための学習アプリ。
IMMERSE: 英語学習用アプリ。
      仮想空間のキッチンやお店を再現し、AIアバターとの英会話を通じて、
      場面に応じた英語表現を練習することができます。

先生方に体験いただいたアプリは、事前に職員と学生スタッフで教材研究を重ねた上で厳選したアプリです

体験の時間が始まると、会場の体育館は驚きや感嘆の声が響き、みなさん大変な盛り上がり。

HMDの慣れない操作ということもあり、使いたいアプリを起動して体験を始めるまではスムーズではない場面も見受けられましたが、HMDを装着すること自体にも新鮮味を感じ、周りの先生方と和気あいあいと参加して下さっている様子でした。 

事後アンケートを見ると、92.5%の先生方が没入感を体験できたことが示されていました。「思っていたよりも没入感があり驚きだらけで楽しかった」「使ってみたいと思っていたので初めて体験できてよかった」などの意見がありました。

一方、約半数の方が操作の難しい場面があったと回答しており、さらに、HMDの重さへの懸念や、導入時には子どもが興奮しすぎてしまうのでは?と心配を感じる先生もいらっしゃるようでした。

6.VRがあるからこそ実現する学習について(VR特有の学習)

実際にHMDによるアプリを体験していただいた後、VRだからこそ可能となる学習について以下4点を紹介しました。

(1)VRタイムシフト(記録・再生)

VR空間での活動を記録し、後から好きなタイミングでその場にいるかのように追体験できる仕組みです 。欠席した児童生徒が後から授業に参加する際、クラスの状況を疑似体験することで孤独感を和らげる効果などが期待されています 。

(2)プロテウス効果(心理・行動の変容)

アバターの見た目によって、ユーザーの心理や行動が変化する現象です 。ドラゴンの姿になると高所への恐怖が抑制されるという研究や、アバターをまとうことで苦手意識のある児童が積極的にダンスの授業に参加できた事例があります 。

(3)分身

少数派の意見を持つ参加者1名の発話を、複数のアバターに分割して提示する技術です 。メタバース上での見かけの人数差を縮小することで、周囲の同調圧力を緩和し、多様な意見交換を促進できる可能性が示されています 。

(4)融合身体

1つのアバターを2人で同時に操作する技術です 。例えば、先生と生徒が同時に操作すると、従来の学習よりも習得速度が向上する事例があります。効率的な技能習得への活用が注目されています 。

VR技術がより身近になり、これらの学び方が教室の選択肢に加わることで、子どもたちの学びの幅はこれまで以上に大きく広がりそうです。

7.ディスカッションについて

当日のディスカッション及び、記載いただいたディスカッションシートより、VR教育を授業へ定着させるための具体的なヒントが見えてきました。以下に、先生方よりいただいた感想や意見を紹介します。

(1)体験を補足する活用アイデア

先生方からは、既存の教材ではリーチしきれない「体験の不足」を補うための具体的な活用案が多数提案されました。

・空間と量感を直感的に掴む(理科・算数)

理科では、月と太陽の位置関係(半月や三日月の仕組み)や、地層の掘削体験など、平面の図面や模型ではイメージの共有が難しい内容に対し、VRを用い「中に入り込む」ことで、直感的な空間把握を助けたいという声が挙げられました 。算数(空間図形)や、天体の動き、微生物の世界など、「ミクロからマクロまで」の視点を教室に持ち込みたいという期待が寄せられていました。

・歴史や地理を「追体験」する(社会科)

歴史上の出来事へのタイムスリップや、戦国・縄文時代の生活、あるいは国内外の遠隔地への校外学習など、「実際に行くことが困難な場所・時代」をバーチャルで体験することに対し、意見が交わされました。

・身体性と技能の指導(体育・技術・英語)

「けん玉VR」のスローモーション機能等を例に、鉄棒やダンスなどの動きを視覚的に見て真似る、あるいは自分の動きを客観視するという指導への応用に関心が集まりました。また、英語学習における「AIアバターとの会話」など、対話のハードルを下げる試みも注目されていました。

(2)メタバースが拓く「包摂的な学び」

ディスカッションとシート記述において、多くの先生がメタバースを評価していました。

・「参加のハードル」を下げるアバターの力

不登校支援や別室登校において、アバターという「姿」を介すことで、対人コミュニケーションの不安を軽減し、学びの場へ参加しやすくなる可能性に期待が寄せられました 。

特に、外国籍児童が多い学校では「言語に対応したアバターとの会話」により、メタバースを介すことで「誰もが参加できる空間」になり得ることが示唆されました。

・失敗を恐れない「実験室」としての価値

災害時の避難訓練や防災体験など、「現実ではリスクを伴う体験」を、教室という安全な場所で何度でも失敗しながら学べる環境は、VR空間ならではの大きな価値として共有されました 。

(3)導入の現実的ハードル

一方で、VRを「日常の授業」に落とし込むための現実的な課題も浮き彫りになりました。

・目的か、手段か

多くの回答に共通していたのが、「VRを使うこと自体が目的になってはいけない」という冷静な視点です。「現行の学習指導要領や単元内容との整合性(相性)」を重視し、本当に必要な場面でのみ効果的に使うべきだという意見が共有されました。

・運用負荷と環境への懸念

授業準備の煩雑さ、限られた時間内での機材セットアップ、さらには低学年における機材の耐久性・衛生管理など、日常のルーティンにどう組み込むかという「運用の負荷」に対しては慎重な意見も多かったです。また、「登校している児童生徒と、VR参加の児童生徒をどう両立させるか」といった、日々の運営に直結する切実な悩みも提示されました 。

8.アンケート結果・概要紹介

研修会後に実施したアンケート(有効回答42名)では、先生方の率直な反応と現場の視点が浮き彫りになりました。

今回の研修結果をデータで振り返ると、VRという言葉自体は95.1%の先生方が知っていたものの、実際に体験したことがある方は3割未満(28.6%)にとどまっていました。研修を通じて92.5%の先生方が「仮想世界への没入を体験できた」と回答し、約7割が「現実ではできない体験ができる」ことを実感されました。

一方で、導入の障壁については9割以上の先生が「機器導入コスト」を懸念しており、実現に向けては「教材パッケージの提供(76.2%)」や「教職員向け研修(69%)」といった、実質的な運用のサポート体制が強く求められていることが分かりました 。

9.全体を通した感想について

アンケートに寄せられた感想について、一部ご紹介します。

「大人がとても楽しくできたので、児童たちは本当に夢中になると思います。」 

「今日の研修の前にクラスの子に、『VRの研修に行くんだ』というと、『いいな~!!』『うらやましい!!』といわれました。子どもたちの関心が高いので。学校でも活用できるように考えていきたいと思いました。」 

「既存の教育活動にどう取り入れていくのかが課題になるとはと思いました。ICTもそうでしたが、目的ではなく手段としてVRを活用する以上、現行の学習内容、単元の特徴との相性が良くないと難しいとは感じました。」 

「校外学習の下見をVRで行えるのは楽になりそうだが、つきつめてもはや校外学習もVRでいいのでは?となりそう…VRではなく、実際の体験を行う意味が薄れていくのは怖いような。」 

「メタバースは課題のある児童に有効だと感じるが、メタバースだけで生きていくのは今のところ難しく、生きずらさの解消に本当につながる?と疑問を持ちました。」

10.まとめ:担当職員・岡野さんより

今回の研修は、先生方が実際にVRを体験いただいた上で、「教室でどのようにVRを活用できるか」を一緒に考える時間をたっぷり取ることができました。実際に機材に触れていただく中で、驚きや楽しさとともに、授業での可能性について多くのアイデアが生まれていたことがとても印象的でした。 

VRは、これまで教室では体験することが難しかった空間や状況を疑似的に体験できる技術であり、学びの幅を広げる新しい選択肢の一つになり得ます。一方で、授業への導入には機材の扱いや運用面などの課題も存在します。今回の研修を通じて、そうした可能性と課題の双方を共有しながら、現場の先生方と共に実践のヒントを探ることができたことは大きな意義だったと感じています。 


「実際に見たり聞いたりできないものを経験できる。自分自身もどんな風に使えるかワクワクした」という宮本小学校・佐々木先生の言葉に、かねてよりワクワクする授業を届けたいと日々活動する私たちも、VRの大きな可能性を改めて強く感じました。

もちろん、実際の教室への導入にはコストや管理、安全面など高いハードルがあることも重々承知しております 。私たちACEは、先端技術と学校現場の橋渡し役として、子どもたちへ質の高い学びを届けるための活動を、これからも地道に続けてまいります。

なお、こうした一連の研究成果をまとめ、職員の岡野さんが発表いたしました『VRの教育活用に関する教員研修のデザインと実践』が、日本デジタルゲーム学会 第16回年次大会にて「学生大会奨励賞」を受賞いたしました。本受賞は、Meta日本法人の皆さま、研修の場で率直なご意見や貴重な気づきをくださった先生方のご協力があってこそ成し得たものです。この場を借りて、改めて心より感謝申し上げます。

これからも、現場の先生方に少しでもお役に立てるよう、活動を続けてまいります。

受賞詳細については以下ご参照ください。

【文・篠崎実穂(広報)】

2025年6月21日(土)に第170回「千葉授業づくり研究会」が開催されました。今回のテーマは、「メタバース世界のものづくりを通した、創造的な探究活動とは!?  〜産官学民プロジェクト・ばーちゃるまつもとにおける高校生の挑戦事例から〜」です。

  

「ばーちゃるまつもと」とは、2023年度から産官学民連携で進めてきた実証事業「“ばーちゃるまつもと”による市民主体のシティプロモーション」にて構築され、コンテンツ制作においては、地元の中高大学生など長野県・松本市の若手クリエイターが中心となって制作したメタバース空間です。地元の高校生がメタバース空間でのコンテンツ制作やイベント企画に挑戦するなど先進的なプロジェクトを進めています。

  

本研究会では、そのばーちゃるまつもと推進プロジェクト代表の渋谷透さんをお招きし、メタバース世界でのものづくりから得られる体験や「ばーちゃるまつもと」プロジェクトの背景をお話いただきました。講演会に加え、参加者向けのメタバースコンテンツ制作体験会や、登壇者と参加者による活発なディスカッションも行われました。

  

このレポートでは、研究会全体の様子を詳しくお伝えします。学校教育に関心がある方はもちろん、メタバース空間でのものづくりや探究活動の授業に興味をお持ちの方にも、ぜひご一読いただきたい内容です。

人生最後の冒険を松本の地で。60代からの新たなチャレンジ

  

今回の講演会では、ばーちゃるまつもと推進プロジェクト代表の渋谷透さんにお話しいただきました。

  

元々日立システムズの会社員であった渋谷さんは、60代を迎えて「これをやらないと後悔する」という強い思いを胸に、新たな挑戦を始めました。それが、「ばーちゃるまつもと」のプロジェクトです。

  

渋谷さんは、自身の父親の存在が「ばーちゃるまつもと」立ち上げの大きな後押しになったと語っています。教員であった渋谷さんの父親は「60代はハナタレ」をモットーに、教職を退職した後も地元でスキージャンプの少年団を立ち上げ、70代にしてスキーを教える環境を地域に作り上げました。年齢を言い訳にせずいくつになっても挑戦を続ける父親の姿は、渋谷さんにも影響を与えたといいます。

  

そもそも「ばーちゃるまつもと」の立ち上げは、日立システムズの業務の中で携わったデジタルシティ松本推進機構での仕事がきっかけとなりました。現在では、渋谷さん自身が個人事業「nakama」を立ち上げ、松本市に移住しています。

  

また、松本への移住は、以下の3つが絶妙なタイミングで重なったことが決め手であるそうです。

  

  • 産官学民の貴重な人脈
  • イノベーションを生み出す可能性を秘めた松本のポテンシャル
  • DigiMATでの事業機会

  

今回は、これらの要素が関わりあって生まれた「ばーちゃるまつもと」を活用した子どもたちの学習事例や運営についての話をご紹介します。これからデジタル技術を教育現場に導入したいと考えている方々にとっても、具体的なヒントと実践の足がかりとなるでしょう。

松本の若手クリエイターと創りあげた「ばーちゃるまつもと」が生み出すつながり

続いて、「ばーちゃるまつもと」について詳しくお話いただきました。「ばーちゃるまつもと」によって、地域事業者や若手クリエイターとのつながりも生まれたといいます。

「ばーちゃるまつもと」では幅広い立場の人が関わって松本の魅力を発信する

「ばーちゃるまつもと」とは、長野県・松本市の若手クリエイターが中心となって制作した、松本の魅力を発信するメタバース空間です。六九商店街や井上百貨店本店など、松本の風景をバーチャル空間に再現しています。

  

松本市の工業高校や地元の中学生、地域事業者など幅広い関係者が携わり、ものづくりを楽しむ空間・つながりを生み出す空間として活用されています。

  

「ばーちゃるまつもと」には産官学民に幅広いステークホルダーがいます。市民主体の運営組織を中心として、井上百貨店や丸正醸造などの企業、松本大学や信州大学、松本工業高等学校などの学術機関、さらに教育委員会や松本観光コンベンション協会などもかかわっています。

  

渋谷さんは、「ばーちゃるまつもと」を、完成したバーチャル空間の中に入って楽しむというよりも、市民の力で創ること自体を楽しむことに重きを置いています。その特徴について、「ものづくりを楽しむ空間」と「つながりを生み出す空間」の2つのキーワードで説明しました。

  

「ものづくりを楽しむ空間」とは、「ばーちゃるまつもと」がメタバース空間で実際に若手クリエイターや子どもたちが創作を楽しむことができる場であることを指します。渋谷さんは、3D空間が可能にする幅広い表現方法は感性を磨くことや、表現対象への探究心がテキスト情報を超え直感的理解を磨くこと、年齢や立場関係なく開かれたクリエイターのコミュニティであることで互いにコミュニケーションを取る必要に駆られることなどを挙げ、「ばーちゃるまつもと」における活動は教育効果があるのではないかと注目します。

  

「つながりを生み出す空間」としては、若手クリエイターや地域事業者とのマッチングが行われているとご紹介いただきました。「ばーちゃるまつもと」は地元の中学生や高校生、大学生、フリーの3DCGクリエイターなどが、地域事業者や大学、行政とマッチングするきっかけづくりに寄与しています。若者の松本への関心を高めるとともに、若者の目線でのビジネスアイデアや事業者間コラボも生まれ、松本の新たな地域ブランディングを狙っています。

  

「ばーちゃるまつもと」活用事例や松本市の魅力を発信する地域事業者とのコラボ

渋谷さんに地域事業者との連携や「ばーちゃるまつもと」の活用事例もご紹介いただきました。

  

「ばーちゃるまつもと」内には、長年市民に愛されながら2025年3月31日に閉店した井上百貨店本店が再現されています。単にメタバース上に井上百貨店本店を再現するだけではなく、店舗の中に美鈴湖畔を作成するなど、松本工業高校の生徒の柔軟な発想で作成されています。

  

ほかにも、鬼ごっこやかくれんぼなどで遊べる松本城や講義室が再現された信州大学なども作成されています。

  

また、井上百貨店と松本の味噌メーカーが連携して、「まつもとMISOめぐり」という商品開発も行われたとお話いただきました。信州松本の味噌を6種類、150gずつ楽しめる商品です。松本のブランド力をアピールすることを目指して企画されました。

「ばーちゃるまつもと」の日々の運営と継続

「ばーちゃるまつもと」の日々の運営にはコミュニケーションサービス「Discord」が活用されています。Discord上では開発者のコミュニティもあり、雑談だけでなく、質問を投稿できるチャンネルを通じてノウハウが活発に共有されているとのことです。

  

ただ、「ばーちゃるまつもと」には地元の高校生が深く関わっているため、高校3年生の卒業に伴う継続性が課題となっています。この課題に対し、現状では卒業した高校生に後輩のメンターとして活動してもらうよう依頼し、プロジェクトの運営を継続していく工夫をしているそうです。

目指すゴールは、新たな松本のブランディング

渋谷さんが松本市との取り組みで目指すゴールは、松本発のイノベーションを松本市民で引き起こし、新たなブランディングとして確立していくことです。

  

「ばーちゃるまつもと」や現在進行中の松本の魅力を紹介する「AIコンシェルジュ」のプロジェクトなどもその一環で、市民がテクノロジーを活用して社会課題を解決する「Civic Tech」を大切にしているそうです。

  

オンライン教育支援センター「まつとも」の活動

松本市には、自宅から参加できるオンライン教育支援センター「まつとも」があります。「ばーちゃるまつもと推進プロジェクト」に関わる人材が環境整備に携わりサポートしています。

  

研究会の中では、実際に運営に携わるスタッフの方にビデオ通話で「まつとも」の様子をご紹介いただきました。

高校生や大学生も運営に協力。家にいながらニックネームで交流できる居場所づくり

「まつとも」は、学校に直接通うことが難しい松本市の小中学生のために作られたバーチャル空間の居場所です。自宅にいながら、オンラインで学習したり、仲間と交流したりすることができます。

  

現在、毎日10人程度の子どもたちが利用しており、そのうち4〜5人の子どもたちは毎日アクセスしているそうです。「まつとも」では匿名性を大切にし、利用者はニックネームのみで気軽に参加でき、相手の学年や学校などの情報がわからない中で、同じ空間で過ごしながら交流を深めていきます。

  

また、「まつとも」への来訪には特別な高性能パソコンは必要なく、子どもたちが学校から支給されている一人一台端末で十分に利用できるように配慮もされています。

  

運営や空間づくりには、スタッフのほかに高校生や大学生が協力しており、スタッフや教育学部の学生が子どもたちと同じ目線でかくれんぼやラジオ体操をするなど、積極的に子どもたちと関わっています。

  

「まつとも」のメインルームから他の空間へはクリック一つで移動でき、信州大学工学部の学生や松本工業高校の生徒が遊び場を制作しました。子どもたちが飽きないよう、季節ごとにレイアウト変更も行われています。

「まつとも」では子どもたちも空間づくりに参加。スタッフも驚く子どもたちの発想力

「まつとも」には、子どもたちが自分で見つけてきたコンテンツを貼り付けられる自由度の高い空間もあります。「まつとも」では、プロによるデザイン的に洗練された空間ではなく、子どもたちや学生が創りあげる手作り感のある温かい空間が定着しているそうです。

  

中には、不登校の一部の子どもたちに空間づくりの権限を渡し、運営として関わってもらうこともあったといいます。子どもたちは、コンテンツ制作のやり方を教わっていないにもかかわらず、マニュアルを見て自分で操作を覚え、宇宙空間をイメージした独自の空間を作り上げました。

  

制作には高度な技術を要するわけではあませんが、大人では思いつかない空間デザインへの発想力にはスタッフも目を見張るものがあるそうです。ほかにも小学生や中学生でも空間づくりやコンテンツづくりに挑戦する子がおり、その吸収力の高さにスタッフも驚きの連続だともお話いただきました。

メタバースにおけるコンテンツ制作体験会の様子

研究会の中では、実際にメタバースにおけるコンテンツ制作体験会が行われました。今回は、ブラウザ上でメタバース空間を制作できる「Vket Cloud」を使用し、4~5人のグループで作業しました。

  

体験会ではアバターの見た目を編集し、メタバース空間の中でアバターを動かすところまでを実施。アバターの編集ができるのは研究会の都合上15分のみ。身長や足の長さ、瞳、髪、耳の形や色まで幅広く調整できるので、こだわるとすぐに時間が過ぎてしまいます。直感的な操作性も手伝ってか、多くのグループが楽しみながら作業しているようでした。

アバターが完成したら、メタバース空間に入室します。お気に入りの姿でワールドを駆け回れるのはうれしいですね。ジャンプやアバターが動くエモートアクションを試すグループも見られ、参加者それぞれの楽しみ方が見受けられました。

  

今回は、アバターの編集が中心となりましたが、メタバース上のワールドを制作することもできるようです。プログラミングの知識がなくても、すぐにアバターやワールドを制作ができることに驚きました。


◆ディスカッション

研究会の後半には、千葉授業づくり定番のディスカッションが行われました。オンライン上で質問ができるサービス「Slido」を使い、参加者と登壇者で議論を行います。

  

「ばーちゃるまつもと」を使う子どもたちの実態についての質問が多数寄せられました。ここからは、ディスカッションの内容を一部抜粋要約してご紹介します。

  

Q.学校じゃないと学べない人間関係をバーチャル空間で学べるのが良いと感じました。空間を使用するだけではなく作ることもできるため、子どもたちの自信につながると考えました。子どもたちの将来につながるような事例があれば教えてください。

現在は、自分たちの空間で遊ぶことに注力しています。利用者は、不登校で対面で会ったことがない子どもたちが多いです。いずれ、バーチャルだけではなく、実際に対面で交流ができると良いなと考えています。

また、高校生については、イベントで200人くらいの市民の前で成果発表をしてもらい、メディアでも取り上げられることがありました。かなり刺激になったようです。

  

Q.特別支援学級に在籍している子がオンライン教育支援空間に参加している例はあるのですか?

現在は把握していないです。

ただ、学校の勉強が簡単に感じて不登校になってしまった小学生が、メタバース空間で飛行機の映像を集めた部屋を作り、自分を表現する方法として活用する事例はありました。

  

Q.オンライン教育支援センターの利用ルールを教えてください

平日の9:00〜17:00と利用時間を定めています。保護者の許可を得た場合に教育支援センターで指定したアカウントを利用して利用可能です。バーチャル空間への入室が許可されていない人は入れないようにしています。

不登校の子の場合は、保護者の申し込みの後に、教育委員会を通して「ばーちゃるまつもと」の入室URLを共有するようにしています。

現在は個別チャットの使われ方の状況把握や管理方法を模索しているところです。

  

Q.バーチャル空間が居場所になることで、リアルな交流に心理的な抵抗を持ってしまうのではないでしょうか

専門家の立場ではないので私見となりますが、バーチャル空間には必ず大学生や大人が入るようにしています。子どもだけにせず、大人が伴走する形をとることが大切だと考えています。

以上で、第170回千葉授業づくり研究会のレポートのご報告とします。ご講演いただきました渋谷さん、参加者のみなさま、誠にありがとうございました。


千葉授業づくり研究会の参加方法

千葉授業づくり研究会にはどなたでも参加できます。

興味がある方は、こちらの開催情報をチェックしてくださいね!Zoomを用いたオンライン配信による参加もできるので、遠方の方も大歓迎です。

【記事担当:千鳥あゆむ】

2024年11月16日(土)に開催された、第166回「千葉授業づくり研究会」。今回のテーマは、近年注目のメタバースとも関連する「学校教育におけるVRの活用を考える」です。VRを用いてインターネット上の仮想空間に入ると、その場にいるかのような没入感を感じることができます。今では、学校教育の場でもメタバースやVRの活用が検討されています。

今回は、Meta日本法人Facebook Japanの栗原さあやさんにメタバースのビジョンやVRの教育活用などをお話いただきました。さらに、VRヘッドセットである「Meta Quest」の体験会や横浜市立東高等学校の黒木京子副校長による実践のご紹介も行われました。

この記事では、研究会の様子をレポートしていきます。VRやメタバース、最新技術を用いた教育に関心のある方は、ぜひチェックしてくださいね。

◆栗原さあやさん講演「学校教育におけるVRの活用を考える」

今回の千葉授業づくり研究会は、「学校教育におけるVRの活用を考える」がテーマ。

Meta日本法人Facebook Japanの栗原さあやさんにMetaの考えるメタバースのビジョンやVRの教育活用などをお話いただきました。さらに、横浜市立東高等学校の黒木京子先生にはメタバースモデル校での実践の様子や課題もご紹介いただきました。

ここからは、研究会の様子を抜粋しながらまとめていきます。

◆メタバースのビジョン

Metaは「人と人の“つながり”の未来とそれを可能にするテクノロジーの構築」をミッションとしています。同社のFacebookやInstagramなどの提供サービスには人々のつながりを大切にしたものが多く、今では全世界で32.9億人ものユーザーに利用されています。

「メタバース」は、SNSやコミュニティなどソーシャルテクノロジーの次なる進化の形を指します。Metaとしては、メタバースを「人と人をつなぐソーシャルテクノロジーの次なる進化」だととらえており、物理的な世界ではできないことを可能にして大切な人とより深くつながる、相互接続されたデジタル空間だと考えているそうです。

メタバース空間であれば、離れた場所にいる人たちでも相互にコミュニティに参加できます。加えて、没入感のある体験や相互運用性もメタバースの特徴です。

数年前だとテキストや画像が中心だったデジタルコンテンツの共有も、今では動画の割合が高くなっているようです。そして、今後は、VRやARのような没入感のあるコンテンツの共有が増えることをビジョンとして考えているともお話いただきました。
そして、Metaではメタバースの実現をテクノロジーやツールの強化でサポートしているそうです。たとえば、VRヘッドセット「Meta Quest」シリーズやソーシャルVRプラットフォームである「Meta Horizon Worlds」の開発もMetaが担っています。

VRの教育利用・活用事例

栗原さんにはVRの教育利用や活用事例もご紹介いただきました。Metaでは、新しいテクノロジーを教員の代替手段とするのではなく、教員が得意な「教える」方法を技術でサポートすることを目指しています。技術には正解の使い方があるわけではないので、先生たちや開発者などで一緒に考えていくのが理想的です。

また、メタバースの没入型の体験は、動物の解剖実験のシミュレーションにVRを使うなどの「コスト削減」や登校が難しくても遠くから授業に参加できる「アクセシビリティの向上」、さまざまな学習者が同じ土俵で学べる「公平性の向上」などの利点をもたらします。

このようなメタバース空間を利用することで、より多くの人たちの学習へのアクセス向上が期待できます。また、VRの没入感で集中しやすくなる例や語学学習でデスクトップよりもVRのほうが高い定着率であった事例など、VRによる教育的なメリットも紹介されました。

さらに、栗原さんには、実際の教育現場でのVR活用の例として、角川ドワンゴ学園でのVRを使った教科学習や部活動の様子をご紹介いただきました。Metaと同校の連携のもと、XRクリエイター育成の取り組みの一環として、「メタバース学園ドラマ制作プロジェクト」というプロジェクトも実施されたそうです。


加えて、横浜市消防局での活用事例もお話いただきました。近年では、知識や経験を積んだベテランの消防隊員が減り、経験の浅い若年層の隊員が増えているそうです。若年層が経験を積むためには訓練が必要ですが、火災件数自体が減る中、火を使った訓練はCO2を排出するため頻繁に実施できません。このようなときにVRを使えば、火を使わずに現場に近いシチュエーションで若年層が経験を積むことができます。

◆黒木京子先生による取り組み紹介
「未来の学びに挑戦 メタバースモデル校の取り組み」

横浜市立東高等学校 黒木京子先生

横浜市立東高等学校 副校長の黒木京子先生にも勤務校での実践をお話いただきました。

横浜市立東高等学校では、メタバースモデル校として実際の教育現場でのVR活用を試行錯誤しています。今年8月にVR授業用の部屋の改装を終え、9月以降にはPTAや他校の校長先生、一部の生徒にヘッドセットをつけてVRの体験会を実施したそうです。

また、横浜市では「グローバルモデル校」という国際的な人材を育てるためのプロジェクトも実施されており、横浜市立東高等学校では国際交流の中でメタバースを活用する準備を進めている段階です。ですが、その準備を進めつつも、国際交流の用途に限らず、通常の授業や学校生活などでもVRを活用しています。

講演のなかでは、社会科の授業で「囚人のジレンマ」を行った際にVRでアバターを用いるとアナログの時と比べてゲームの結果に性差がなくなった事例や、家庭科の授業で消費者庁のVR動画を臨場感たっぷりに視聴した様子をご紹介いただきました。

実際に教育現場でVRを使用することで、子どもたちは大人よりもVRへの慣れが早かったそうです。Meta Questの使い方を教員から軽くレクチャーされた高校生が、2時間後の中学生見学会では中学生に教えてしまうほどの対応力だとか。

とはいえ、閲覧コンテンツの把握方法やネット環境・ヘッドセットの管理、教員研修、機器の準備、VR酔いなどの課題もあります。

ヘッドセットとコントローラーの管理の面では、複数台数のMeta Questヘッドセットとコントローラーが混在しないように、機器に番号が書かれたテープを貼ってアナログで管理しているという話や、授業にMeta Questを導入する際に、初回は子どもたちが大盛り上がりで体験に時間がかかるため、授業の進行を試行錯誤しながら実践を進めているとのお話もありました。

今後、実際にヘッドセット等を授業で取り入れる際、事前に把握しておくとよいヒントをたくさんお話しいただきました。

◆Meta Questを使ってVR体験会!離れた部屋からハイタッチ

「Meta Quest」の体験会

研究会の中では、「Meta Quest」を用いて「Meta Horizon Workrooms」というバーチャル会議室アプリの体験会も行われました。「Meta Horizon Workrooms」はバーチャル空間の中で会議やおしゃべりができるアプリです。体験会では「Meta Quest」を初めて体験する参加者が多く、大盛り上がりの時間となりました。

体験会の参加者は3つの教室に分かれて各部屋の「Meta Quest」ヘッドセットを装着します。同じバーチャル空間に別の部屋から集合し、各々のアバターとのハイタッチやおしゃべりを楽しみました。参加者からは「それぞれのアバターのいる場所から声が聞こえるので、その場で話しているかのような臨場感がある!」との感動の声も。

「Meta Quest」をつけている参加者が見ている景色をモニターで共有

また、体験会では会場のWi-Fiが不安定で接続に時間がかかる場面もありました。実際に教育現場に導入する場合には、機材の導入に加えて必要台数が問題なくネット接続できる環境整備も重要となりそうですね。黒木先生によると、横浜市の勤務校でも接続環境が万全とは言い切れない場面もあるようです。

◆VRを使ったアイデアが飛び交うディスカッション

研究会の後半では、千葉授業づくり研究会では定番のディスカッションを実施しました。オンライン上で質問ができるサービス「Slido」を使用して、参加者と登壇者で議論を行います。今回は、学校でのVR活用についてのアイデアも多く、活発な議論が行われる時間となりました。

 

ここからは、ディスカッションの様子を一部抜粋要約してご紹介します(敬称略)。

 

QVRを学校と家庭で繋いで使う場合、児童生徒の各家庭にヘッドセットなどの機器が貸与されるのですか?

(黒木)メタバースの空間に入るだけであれば、ヘッドセットがなくてもパソコンやスマホから入室し、チャットなどを楽しめるアプリもあります。

QVRを使えば子どもたちが保健室などで悩みを相談しやすくなりますか? 実際に養護教諭として勤務をしていると、悩みを相談するために保健室に来ることができずに不登校になってしまう子を見ます。

(栗原)学校とは別ですが、精神科医の方がアバターを使って相談を受けている事例があります。相談者が自宅からアバターの姿で話すことができるという面で、相談のハードルが下がる部分もあると考えます。

(黒木)ちょうど勤務校の養護教諭からもそのようなリクエストが来ていました。子どもたちの中には悩みがあっても「保健室に行く様子をほかの人に見られたくない」と感じる子もいるので、VRでの相談室があるとよさそうですね。

VRを活用した教育利用や活用事例の豊富な説明やモデル校の取り組みのご紹介、「Meta Quest」の体験会などを経て、議題や提案が次々と出てくるディスカッションとなりました。

黒木先生からは、横浜市立東高等学校で検討したことのある案として「音楽の授業で、オーケストラの楽団に入り込んだように感じられる空間で楽器を演奏できないか」「物理の授業で、光の速さをどのくらいの速さなのかを体感できる」「化学の授業で、危険な薬品を使う実験をVRで体験する」などのアイデアもご紹介いただきました。

最後に、ディスカッションで出てきたアイデアの一例をご紹介します。ぜひ、参考にしてくださいね。

・数学で立体物をバーチャル空間でつくる

・建物の高さをバーチャル空間で測定できるようにする

・心理的に厳しい動物の解剖などをVRで行う

・職業体験や修学旅行をVRで行い、体験の格差を補う

・アバターを使った自己表現や面接練習

・物理の光の速さの授業で、VRを使って月と地球でテニスをして光の速さを体感できる教材

・VRを使ってエンジンや細胞の中などに入ってみる教材 など

結びになりますが、ご講演いただきました栗原さん、黒木先生、参加者のみなさま、誠にありがとうございました。

【記事担当:千鳥あゆむ】

今回はSOLIZE株式会社の増田秀仙さまを講師にお招きしてVRを活かした新しい授業についてご講演いただきました。講演の概要を以下に紹介いたします。

 

①SOLIZE株式会社の紹介

 SOLIZE株式会社は主に3Dデジタルを活用したものづくり事業を核に発展した会社です。創業から約30年、今では全体で1,800名ほどの社員を擁する会社になり、そのうち半分以上の社員がエンジニア職とのこと。ものづくりの中心は自動車関連で、企画の段階から製品化された後の補給部品開発まで広い範囲で仕事をしています。特に3Dプリンティングを含めた、3Dデータを取り扱うというところが会社の強みであるそうです。強みである3Dの活用と、長らく社内エンジニアを育成してきたという経緯から、昨年XRと呼ばれるデジタル技術を活用したサービスを始められました。

 XR技術というものは世の中でも定義が幅広くあるそうですが、増田さまが仰るにはSOLIZEとしてはARやVRを含む技術、またそれらの技術にかかわるヘッドセットやセンサー類、そしてスマートフォン等の周辺デバイスを含めてXR技術として扱っているとのことです。

 教育サービスに関連するプラットフォームの名称はSADOKUで、学習コンテンツの販売や制作請負などのサービスを行っていらっしゃいます。SADOKUは学びの体験量・質を増やすことを目指したサービスであり、ツールであり、コンテンツであるそうです。サービスに使われる技術の特徴を整理すると、VR技術の良いところはリアリティや没入感があること、バーチャル空間だからこそできる体験型のコンテンツが提供できる点とのことです。リアルな世界をバーチャルにもってくる、リアルでできないことをバーチャルで行う、リアルに全く存在しないものをバーチャルで作ることが可能である点が利点とのことです。リアルとバーチャルを組み合わせることで体験の量と質が変わり、結果として学ぶ側の興味関心がより高まることで、主体的な学びにつなげたいという思いがあるとお話しされていました。

 増田さまからは、教育界に対して難しさを感じているポイントにも言及があり、それは学習指導要領の内容が変更されることや、ICT活用に伴い学び方のデザイン自体が変わること、そして現場で実践する難しさ等であるとのことでした。それらの課題に対しVRを使って解決することを目指されていました。

 また高校生約300名のアンケートで、なぜ文系を選択したのか、という質問に対して「理系が苦手だから」という回答を選択した生徒が57%ほどいたという紹介がありました。将来のキャリアを考えた時に高校一年生での文理選択が非常に大きな分かれ目になるにも関わらず、好き嫌いや苦手で決まってしまっているということを増田さまはもったいなく感じていらっしゃり、XRコンテンツを用いることで理系が苦手な生徒も「楽しいので少しやってみようか」、と考えられるようにしたいという思いも語ってくださいました。

 増田さまは1年半VR活用をやってきた中で見えてきた課題として、以下の点を挙げられました。

・VR技術自体の認知度や理解が低いこと。

・学校現場においてVR技術の活用方法や、学習効果、授業実践を行うときの運用イメージがあまりないこと。

・子どもが重いゴーグルを45分かぶっていられるのかなどのデバイス自体について懸念があること。

・メタクエストのような教材の値段設定が高額であるため、デバイスを一人1台用意できるのかについて懸念があること。

・通信を使うコンテンツの場合、セキュリティや通信速度の関連で学校のネットワークでは対応できない場合があること。

・身体への影響の関連で国が子供の使用を規制しているコンテンツや、メーカー側の自主規制として13歳未満には使えないデバイスがあること。

 課題は様々あるものの、教育現場のみなさんと一緒にそれらを変えていくことはできないだろうか、と考え努力されているそうです。

 

②VRの授業への活用の方向性

 VR(ヴァーチャルリアリティ)とは何かを言い表す時に、東京大学のある教授が行った定義では「コンピューターによって作られた映像世界の中に入り込み、そこでいろいろな疑似的な体験をすることができる技術」とされているそうです。ここで定義されたVRは3つの要素に分解することができ、1つ目はディスプレイの要素、2つ目は体験・インタラクティブの要素、最後の1つはシミュレーションの要素です。VRはまずコントローラーを通して入力を行い、システムの中でシミュレーション、すなわち疑似的な世界を作り、その結果がディスプレイを通して様々な方法でユーザーに返ってきます。強調されていたのはVRというのは頭に重たいデバイスを付けるということではなく、本質は作られた映像世界の中に入り込んで疑似的な体験をすること、とのことです。

 教材に関わる技術を入力システム、シミュレーションシステム、ディスプレイシステムなどの要素に分けていくと、それぞれの技術は数学、理科(物理)、情報などの知識と関連があり、例えば入力システムであればセンサーの制御、通信制御、電気回路、シミュレーションのシステムであれば、モデリング、画像処理、計算処理、ディスプレイシステムであれば、立体視、光学レンズ、電気回路です。生徒には、数学、理科、物理、情報などで学ぶ領域とかかわりが深いということは伝えられると考えているそうです。

 またVRはゴーグルを使う方法の他に、パソコンやタブレット、スマートフォンを使う方法でも体験ができ、AR、MR、VRはそれぞれ異なる特徴があります。もともとはリアルという言葉への対比としてVR(バーチャルリアリティー)という言葉が登場したのが最初だそうです。その後AR、MRが登場し、リアルとバーチャルの融合、もしくは間にあるものとして捉えられるということですが、これらの違いはどれくらい現実よりなのか、バーチャルよりなのか、という点で分かれているそうです。ARは携帯電話のカメラで撮った映像の上にさらに何かデジタルなものがおかれるもののイメージ、MRはミックスドリアリティーと呼ばれるもので、現実とバーチャルが混ざっているようなイメージ。一言でいうのであればVRはバーチャルに入り込む、ARは現実世界の上にバーチャルを重ねていく付箋のような、3Dの奥行まで計算して表現できるMRは現実とバーチャルを融合するイメージだそうです。

 SOLIZEとしては、バーチャルリアリティーを疑似体験ができるものとしてとして捉えているということです。例えばバーチャルの世界ではどこへでもいくことができるため、行きたくても遠くて行けなかった場所などに行く疑似体験を得ることができます。また、歴史的な建物の3Dモデルがあれば、過去の街並みを見に行く疑似体験も可能です。バーチャルな世界では時間の早回しや、自分以外のものの目線になること、パイロットシミュレーターなどもすることができます。これらをリアリティをもって体験できるのがバーチャルリアリティーの特徴であり、学びの中でも重要になってくる点であると考えているそうです。

 

③VR技術の教育活用について

 VRが実際どのように授業で活用されているのか、具体例を挙げ説明いただきました。増田さまは、VR活用による様々な疑似体験や、シミュレーションを用いて試行錯誤する学び方が体験の量を増やす、体験の質を向上することに寄与すると考えています。さらに、VRはICT機器であるため、リモート学習ができ、リアルな体験にバーチャルを上乗せすることで学びの体験自体を増加することができ、また、シミュレーション的な要素で試行錯誤を重ね、リアルで体験できないことを体験できることで体験の質自体を変えるのではと考えているとのことです。

 今流行りのメタバースについてもご説明いただきました。メタバースでは、あるバーチャル空間の中に遠隔地からでも複数の人間が入ってきて一緒に学ぶことができます。現在、授業はリアルで集まることが一般的ですが、VRでは離れたところからでもコンテンツをみなで体験し、結果の検討をバーチャル空間で行うことができるため、対話的な学びの実現もできるのではないかと考えていらっしゃるそうです。

 次に活動内容を高等学校の科目に紐づけて分類した表を示しつつ、各科目におけるVRの活用について説明をいただきました。理系科目では数学や物理系は概念や数式のような見えないものを可視化することができ、直感的に理解できるところが大きなポイントで、理科・化学系は実験をバーチャルで行うことでプロセスを覚えることに活用できる点や、どんどんトライしても怪我をすることなく安全に失敗できる点、資材が壊れない点などの利点があるとのことです。文系科目の語学では、遠隔地の人々とのコミュニケーションを行う際に身振り手振りなどの情報量を増やしてコミュニケーションをとることが可能になります。最近はそれらの特徴を生かしたVRの英会話アプリなども作られているそうです。また地理・歴史ではどこへでも行ける、過去に戻っての体験が可能であり、社会科・公民では「こういうことがあったらどうする」というようなワークショップのようなものをバーチャル空間の中でいくつかシナリオを作って行うことも可能だそうです。例えば、バーチャル裁判所で活動することで、リアリティを感じながら、生徒にとって身近ではない裁判の体験をする機会を作ることなども可能です。文理外でいうと技術家庭、体育などの身体性を伴う部分があるものはバーチャルリアリティーと大変相性が良く、身体を使って学ぶ、その結果としてコンテンツからフィードバックが返ってくるということが学びの定着に良い結果をもたらすことがわかってきているそうです。メタバースになると、最近はホームルーム、課外活動、探究活動、イベント系、説明会であったり、コミュニケーションをとるためのツールとして使われているそうです。オンラインミーティングツールでは普段の教室のように生徒たちの様子を歩き回ってみることができませんが、バーチャルの世界ならば生徒たちの間を歩き回り、声掛けもできます。

 学習効果についても少しずつ解明され、ポイントはインタラクティブ性とのことです。動画コンテンツを見るだけの学習と、コンテンツを見ながら何らかの活動を行う学習を、学習者がパソコンとVRで行った場合にどのような差が出るのか、という実験を行ったところ、次のような結果が得られたというお話がありました。まず、動画コンテンツを見るだけの学習であればVRだと情報量が多すぎるため、パソコンの方が効率は良いそうです。一方で、何がしかの活動をしながら学ぶ場合、学習者が何かした時にバーチャルの世界からフィードバックを受けながら学ぶとパソコンよりもVRの方が、定着率が上回るという結果が出ているそうです。この結果を受けて、VRを活用することで、何らかの体験活動とコンテンツからのフィードバックを学びのデザインの中に織り込むことが、学習効果を高める可能性もあると考えられているそうです。学校教育に関わる人たちにも現在の単元でVRがどのように活用できるだろうかと考えていただくと、企業視点だけでは考えつかないような、教材としてのVRの使いどころが見えてくるのではないかと考えられているそうです。

 動画とVRの違いについてもお話いただきました。動画の特徴としては、伝達の点で1対多数である、直列である、1Wayであるなどが挙げられ、これに対し、VRは、多数対多数、双方向のコミュニケーションをとることができる点が挙げられるそうです。動画系は知識をインストールするという使い方に向いており、バーチャル空間は集団で何かを行い、その中から学びを見出すようなワークとの相性が良いと思われるとのことでした。

 今行われている学びがすべてバーチャルになるかというと増田さまはそうは考えていないそうです。あくまでデジタルもバーチャルも、学びの目的を達成しようと思ったときの手段の1つであって、リアルでできることとバーチャルでできることを組み合わせたり掛け合わせたりするというところが一番考えるべきところなのではないかと思われているそうです。

 また、VRは教科横断的な学びや、体感ツールとしても活用できる例として、スカッシュを物理と体育の観点から活用する事例をご紹介いただきました。数学・物理的には、球を打つ時の初速度、球の質量、打つ時の角度であるベクトル、重力加速度、空気抵抗などによってどう球の動きが変化するのかを見ることが可能で、体育的には、どこに落ちるのか、どの打点で打つとどのように飛ぶのか、球筋や球種、体を使ってコースをコントロールすることを学ぶことができます。これらを組み合わせることにより、シミュレーションツールは、物理と体育の先生が同じ授業を違う観点から伝えるなどの利活用も考えられるそうです。

 

④教育コンテンツご紹介

 SADOKUにおいてコラボレーションを行ってきたいくつかの具体例についてご説明いただきました。

 最初に紹介いただいたのは、東京学芸大学と共同研究された「跳び箱VR」と「バドミントンVR」、軽井沢風越学園と共同開発された「電気素子の街」です。開発に際しては、教育現場の意見を参考にしながらコンテンツを改良していったそうで、例えば、最初はミッションクリア形式のコンテンツにしていたが、現場の先生からミッションがないほうがよいという意見をいただき、ミッションをなくして自由度の高いコンテンツにするなど、教育現場の方から指摘され初めて気づくこともあったという経験もお話しいただきました。

 次は、明秀学園日立高等学校と共同開発された無重力空間を体験できる教育コンテンツです。このコンテンツは国立天文台の出している情報や素材なども活用しつつ作成されたそうです。

 明秀学園日立高等学校とは、分子の引き合う力を体験できるコンテンツも開発され、こちらは力学デバイスが必要であるため、デバイスの作成会社ともコラボして活動したそうです。強みとしてはリアルの物理法則に則った活動ができるという点とのことです。

 立命館大学との共同開発は複数あり、1つ目は、メタバース空間で授業をどのように行うのか、という研究です。メタバース空間で授業もでき、かつコミュニケーションもとれるようにして、どこまで活動ができるかを検証されているとのこと。メタバース空間ではアバターで参加するため、活動に参加する際の障壁を小さくできるそうです。2つ目は、教職課程の学生がVRの教材を作るというプロジェクトで、開発した教材は最終的に小学校や中学校で実践を行う予定とのこと。企画自体は学生が考え、SOLIZE所属のエンジニアの方と一緒に教材を開発するそうです。

 最近の学校では、生徒にVR空間のようなものを作らせる授業も始まっているそうで、現在は、簡単なものであれば中学生や高校生でもVRコンテンツを開発できるツールが増えてきており、それらの使い方を教える活動なども行っているそうです。実際に教えるとすぐ生徒が使えるようになるので、そういった楽しみをどうやって教材に生かしていこうかを考えつつ開発を行っているとのことでした。

 

⑤まとめ

 VRは頭に重いデバイスを付けることではなく、いろいろな体験の仕方があります。また体験の種類もデバイスによって変わります。最大の特徴は疑似体験ができることであり、VRを活用することでこれまでできなかったことができるようになったり、行けなかったところに行くことができるようになったり、見えなかったものが見えるようになったりすることだそうです。

 こうしたVRの特徴を、授業の組み立ての中にどう入れ込んでいくかというところがポイントで、増田さま、そのために現場の先生方との対話を通して、先生方が何をVR技術で実現したいと考えるか知りたいと話されました。また、リアルとバーチャルの組み合わせと掛け合わせも大切で、リアルでしかできないこと、バーチャルでしかできないことの間に生じる違和感を感じ取り、その違和感から興味や疑問を生み出すようなアプローチを検討したいとも話されていました。

 一番大事なのは学習目的であり、増田さまはVR、AR、MRという技術の活用を目指して動いているものの、活用に固執はしないとのこと。こういった技術を生徒側が使うのか、それとも教員側が使うのかによっても活用方法は異なりますし、学習の効果も異なることが考えられます。大切なのはVR技術を使うことではなく、VR技術を使ってどうしたいのか、という点であるとのことでした。

 最後に、リアルをバーチャルに置き換えるのではなく、リアルとバーチャルを足し合わせていこう、できるなら掛け合わせて新しいものを作っていこうということがSOLIZEとして取り組んでいきたいことであり、先生方と一緒にやりたいと思っていることだとお話しいただきました。今までとは違う学びのデザインというところにお力添えができればとおっしゃっていただきました。

 

⑥VR体験会

 VR体験会ではSOLIZEが開発した「バドミントンVR」「電気素子の街」「跳び箱VR」をお持ちいただき、体験させていただきました。対面参加者は各々、パソコンのみで体験できるもの、ゴーグルやコントローラーが必要であるものなど様々な体験方法でVR技術に触れることができました。オンライン参加者は、教育コンテンツの紹介動画を視聴し、VRの教育活用について理解を深めました。

 増田さまが講義で話されたように、VRにも様々な体験方法があることを実際に体験できました。パソコンだけで体験のできる「電気素子の街」などはゴーグルをつけて体験することも可能だそうで、1つのコンテンツでも様々な体験方法があることに驚きました。

 

⑦質疑応答

 VR体験会の後は、質疑応答の時間でした。教育関係者の多い中、教育現場でどのようにVRを導入していくのかということにかかわる様々な質問や意見がでました。例えば、GIGAスクール構想が実現し、一人一台端末の普及が進む中で、現場にある機材を活用することが可能なのか、実際にVR技術を活用するのであればどのような方法で活用ができるのか、現在学校にない端末を導入する必要はあるのかなど、実際に現場にいる先生方の気になる質問に丁寧にお答えいただくことができました。参加者からは、VR技術を、授業で使うための意見やアイディアなども挙げられました。

 

⑧研究会を終えての感想

 今回の研究会では、教育現場ではまだあまり見かけないVR技術を活用した教材をテーマにお話を伺いました。自身はVR技術の専門ではないため 、この技術を使った授業はどんな手法で構成されていくのだろう、と少し身構えていました。しかし実際に講師の増田さまのお話を聞くとVR技術も学習目標を達成するための1つの手段であり、生徒に学習してほしい内容に対して効果を発揮できる1つの手段なのだな、とVR技術の捉え方が変化しました。学校現場にいる先生方にとってVRという言葉は少し教育と遠く聞こえてしまうのかもしれませんが、VR技術は、学校の先生方が普段の、授業を作っていく際に、どのような資料を活用して、どのような教具を使うのかを選択していくのと同じように、1つの手段として活用できるものなのだ、という感覚が伝わるとより教育現場でも身近になるのではないかと感じます。また、様々な専門分野の人々が教育を専門とする教員と協力して教材や授業を作っていくことは、お互いの専門性を持ち寄って新しいものを生み出す様子を生徒が目の当たりにすることのできる素晴らしい機会であると感じました。こういった機会が増えていくことがもしかしたら社会に開かれた教育課程を実現することにつながるのかもしれないと思いました。

11月19日(土) 152回目を迎える「千葉授業づくり研究会」を実施しました。

今回のテーマは「VRの世界を活かした新しい授業とは!?」です!!

当日は、XR(VR, AR, MR技術の総称)を活用して様々な教育コンテンツを開発・展開しているSOLIZE株式会社の増田秀仙様を講師にお招きし、教育現場で活用されているXRの体験会も併せて実施いただきました。

いつも掲載している弊会blogへの講演詳細レポートとは別に、今回は楽しい体験会の様子を先んじてお届けします。

研究会開催概要は以下

https://ace-npo.org/wp/archives/study/cjk152

まずはXRについての概要等をご説明いただきました。

体験させていただいたのは、「跳び箱VR」「バドミントンVR」「電気電子の街」です。

まずは「跳び箱VR」から体験の様子をご紹介!!

※画像:SOLIZE株式会社様ホームページより
バーチャル体育館の中で自分の手が黒く認識されます!
自分の動きがバーチャル空間に反映され、自分がその場に存在している感覚が確かにある!
バーチャル体育館の中に宙に浮いたタッチパネルがあり、自分の手でタッチすると体験したい種目や、背景などを選択でき、難易度の高い前方倒立回転飛びなんかも体験できます。
映像の流れで助走を感じつつ、飛ぶ瞬間はリアルに自分の手を動かし、パン!!と跳び箱を打ち飛びます。

お次は「バドミントンVR」

※画像提供:SOLIZE株式会社様より
両手に持つ器具はとても軽く快適。バーチャル世界の中では、両手はラケットとシャトルを持つ手に。
元バドミントン部も違和感のない没入感で、相手とのラリーを楽しめました!!立地選択で気圧の変化を感じられるモードも!
夢中になりすぎコート内を走っている気になり、大きく動いたり、手を高く上げたりしてしまう。周囲の安全はよく確かめて!!

最後は「電気電子の街」!!

※画像:SOLIZE株式会社様ホームページより
自分の好きな回路を組み動かくすことが可能。
配線によってはショートや爆発も起こりますよ~!!
リアルの実験とは違い、失敗歓迎!なんでもトライ!

初めての経験が続き、みな興奮したり、驚いたりと大盛況の体験会となりました。

今後、教育にこのような技術がどのように普及されていくのか期待が膨らみます。

何より、楽しい!!

SOLIZE株式会社の皆様には、お忙しい中ご準備をいただきました。

おかげさまで、貴重な体験をすることができました。

この場を借りて、心より感謝申し上げます。

また、当日ご参加いただきました皆様もありがとうございました。

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