みんなで考えよう、ケータイ・スマートフォン

「考えよう、ケータイ」事務局は、2013年度から毎年8月、横須賀市教育研究所が開催する教員の「1年経験者研修」に講師を派遣しています。採用されて2年目となる、比較的若い世代の先生方を対象に「考えよう、ケータイ」シリーズの授業のデモンストレーションや、iPadを活用した実機体験の講座を実施しています。
今回は横須賀市教育研究所の高橋先生に、その背景をうかがいました。

横須賀市教育研究所の高橋先生

活用教材考えよう、ケータイ冊子

みんなで考えよう、ケータイ・スマートフォン


Q:1年経験者研修で情報モラルをテーマとして取り入れている理由は何ですか?

A:スマートフォンやタブレットなどの情報機器が急速に普及することで、SNSの使用マナーを発端とした問題も発生しています。それは、ネット上だけでなく、実際の学校生活の中での、いじめなどの人間関係のトラブルになることがほとんどであるため、教職員は、現状を正しく理解して正しく対処し、ルールを守って情報機器を使用することを子どもに教える必要があります。そのため、本市では情報モラルについての研修を必修として組み入れています。

Q:1年経験者研修で「考えよう、ケータイ」を活用されている理由は何ですか?

A:「考えよう、ケータイ」の映像は、今の子どもの実態に即しており、古さを感じさせず、子どもが感情移入して自分の問題として考えやすい作りになっています。また、具体的な指導案と映像教材、ワークシートがセットになっているため、経験の浅い教員でもすぐに自分のクラスで授業ができる手軽さがあります。実際に受講者の多くから、「夏休み明けにすぐに自分のクラスで使ってみようと思う」というような感想が寄せられました。

Q:「考えよう、ケータイ」研修会に関する率直な感想をお聞かせください。

A:iPadを使用しながら、実際に考えられるいろいろなトラブルや、トラブルを未然に防ぐための機能制限の方法などを教えて頂けたのでよかったです。機能制限の方法は実際に知らない教員も多く、「簡単にできる!」「保護者に早速教えようと思う」など好評でした。情報モラルを教える上で押えなければならない「定番のポイント」はきちんと押さえつつ新しい情報も盛り込まれていたのがよかったです。

Q:毎年、研修会を開催し続けることで、何か変化はありましたか?

A:目に見える変化は特には見られませんが、毎年違った対象者に行うことで、情報モラルについて正しい知識を持った教員は確実に増えており、それが教員全体の意識向上につながっていると捉えています。

Q:子どもとネットの付き合い方のあるべき姿について教えて下さい。

A:ネットのこちら側にも「人」がおり、ネットの向こうにも「人」がいるのだということを忘れないで欲しいです。ネットの向こう側の友達だけではなく、今一緒にいる人との人間関係も大事にすべきです。現実の人間関係の中でやってはいけないことは当然やってはいけないし、気を使うべきところでは当然気を使うのが当たり前で、ネットの向こうに悪意のある人がいる可能性を考える必要があります。

1年経験者研修で「考えよう、ケータイ」研修会を受講した先生の感想

・DVDはとてもわかりやすい内容で良かったです。うちの学級はまだスマホを持っているという子が少ないのですが中学生になれば増えてくると思うので今のうちからお話しようと思います。
・SNSトラブルが多い学校ですので、今回の研修は本当に役に立つと思いました。
・技術の授業で「みんなで考えよう、ケータイ・スマートフォン」の教材を使っています。とても見せやすく、子供たちも前向きに取り組んでくれています。自分はこの教材で、道徳と、スマホのマナーの両方を1時間で終わらせられないので困っています。もうちょっと精選して改善していただくともっと使いやすいです。でも助かっています!!
・フィルタリングや機能制限がこんなに速くできることに驚きました。とても手軽で、ぜひ保護者に伝えたいと思いました。
・スマホの使い方を考えるようにと保護者や子どもに伝えていましたが、具体的な方法は知りませんでした。子どもだけでなく、保護者向けの講習会でも使える内容だったので、非常に有意義な時間でした。


「考えよう、ケータイ事務局」では、教職員向けの研修会への講師派遣を行っています。この記事に対するお問い合わせはこちらよりお聞かせ下さい。



考えよう、ケータイ冊子 研修会講師はNPO法人企業教育研究会スタッフが担当

考えよう、ケータイ冊子 ドラマ映像を見ながら授業を進める

考えよう、ケータイ冊子iPadを利用して機能制限の設定を体験